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概説

2020年9月、世界のサステナビリティ開示基準設置機関である5団体(CDP、CDSB、GRI、IIRC、SASB*)は包括的な企業報告制度のビジョンと実現に向けて協力していくことを示す共同声明を発表した。その後、証券監督者国際機構(IOSCO)議長に対するオープンレターにおいても、5団体として新たなグローバル基準に向けての共同歩調をとる意志を示している。

本レポートはこれらに続くもので、5団体が現在活用するフレームワークや基準と TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の要素を組み合わせ、サステナビリティに関する事項がいかに企業価値を生み出す(あるいは損なう)かの考察を提供する。これは、今後、IFRS財団を中心に策定されることが期待される、新しいグローバル開示基準へ活用されることをねらっている。

本ページで紹介する日本語まとめ資料では、3種類の報告体系とそれぞれの関係を紹介し、基準設定を発展させることに役立つと目される、気候関連の財務情報開示基準に関する3つのプロトタイプを提供する。

*CDP: Carbon Disclosure Project, CDSB: Climate Disclosure Standards Board, GRI: Global Reporting Initiative, IIRC(<IR>): International Integrated Reporting Council (国際統合報告評議会), SASB: Sustainability Accounting Standards Board(サステナビリティ会計基準審議会)

キーワード

気候変動

レポーティング

財務報告

財務開示基準

担当リサーチフェロー

原祥子

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