用語 |
意味 |
アウトカム |
事業や取り組みのアウトプットがもたらす変化、便益。 |
アウトカム/インパクト評価(プログラム評価の5類型の一つ) |
事業実施によりどのような変化が生じたかに関する評価。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より)。特に「インパクト評価」は、通常、介入(事業等)のありなしによる結果を比較し、介入による純効果(ネット・アウトカム)を科学的手法で検証するもの。 |
アウトカム指標 |
アウトカムの達成度合いを測定するための指標 |
アウトプット |
組織または事業や取り組みがもたらす製品、サービスを含む直接の結果。 |
アウトカム |
事業や取り組みのアウトプットがもたらす変化、便益。 |
アウトプット指標 |
アウトプットの達成度合いを測定するための指標 |
インパクト・マネジメント・サイクル |
事業を運営する際のマネジメント・サイクルの一種で、計画 (Plan)、実行 (Do)、効果の把握(Assess)、報告・活用 (Report & Utilize)の4つのステージと、すべてのステージを支える組織文化・ガバナンス (Culture & Governance)から構成される。 |
インパクト・レポート |
社会的インパクト・マネジメント実践のまとめとして作成されるもの。事業や取り組みの実施状況や結果・成果について報告して様々なステークホルダーに対する説明責任を果たす、組織内部で共通理解を深めることで学びや改善点を抽出・共有する、理解者・支援者の輪を広げるなどが目的となり、良質なインパクト・レポートは、適切なコミュニケーション・ツールとして役立つ。 |
インプット |
事業活動などを行うために使う資源(ヒト、モノ、カネ、情報など)。 |
ガバナンス |
意思決定や統治の仕組み、ありよう。 |
協働型評価 |
参加型評価の一種。プログラムの関係者が情報源のみならず、評価チームの一員として評価に積極的にかかわることを特徴とする。(源由理子「参加型評価の特徴とアプローチ」(源由理子編著『参加型評価―改善と変革のための評価の実践―』pp.21-34)より) |
コストと効率性評価(プログラム評価の5類型の一つ) |
事業実施のために投入した資源がアウトカムの発生にどれほど寄与したかを問う評価。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より) |
参加型評価 |
評価の主体として、評価の知識・技術を持つ専門家集団のみならず、評価対象のプログラムに関わりのある人々を巻き込み、共に評価を行う形。(源由理子「参加型評価の特徴とアプローチ」(源由理子編著『参加型評価―改善と変革のための評価の実践―』pp.21-34)より) |
システムマップ |
団体や事業を取り巻く環境を構成する要素や、その関係性を整理し、理解するためのマッピング技法。 |
社会的インパクト |
短期、長期の変化を含め、当該事業や活動の結果として生じた社会的、環境的なアウトカム。(内閣府「社会的インパクト評価の推進に向けて―社会的課題解決に向けた社会的インパクト評価の基本的概念と今後の対応策について―」(平成28年3月)より) |
社会的インパクト志向宣言 |
よりよい社会をつくるために、社会的インパクト志向で事業や活動に取り組むことを⽬指す、SIMIとしての宣言。 |
社会的インパクト評価 |
社会的インパクトを定量的・定性的に把握し、当該事業や活動について価値判断を加えること。(内閣府「社会的インパクト評価の推進に向けて―社会的課題解決に向けた社会的インパクト評価の基本的概念と今後の対応策について―」(平成28年3月)より) |
社会的インパクト・マネジメント原則 |
社会的インパクト・マネジメントの実践において、その質を高めるための原則。常に満たすべき6つの原則と、インパクト・マネジメントの目的に応じて満たすことが望ましいと考えらえる2つの原則からなる。 |
社会的インパクト・マネジメント |
事業や取り組みがもたらす変化や価値に関する情報を、各種の意思決定や改善に継続的に活用することにより、社会的インパクトの向上を目指す体系的な活動のこと。 |
ステークホルダー |
当該事業や活動に関係する人のこと。利害関係者。社会的インパクト・マネジメントにおいては、直接的のみならず間接的に関係しうる主体も含めて考えることが重要になる。 |
セオリー・オブ・チェンジ |
ある特定の文脈において、どうやって、なぜ、望まれる変化が起こることが期待されるかについての包括的な説明と図示。(Center for Theory of Change ウェブサイトより) |
組織文化 |
組織の個々の構成員の価値観が行動規範・判断規範として融合され形成されたもので、組織の中で共有化されていくもの。(グロービス経営大学院『MBA用語集』より)
社会的インパクト・マネジメントにおいては、一組織の構成員の間のみならず、ステークホルダーとも共有されていくものを想定している。 |
テストマーケティング |
商品やサービスの販売にあたり、予め決められた地域や流通チャネルなどを用いてテスト的に行うマーケティング手法。(グロービス経営大学院『MBA用語集』より) |
ニーズ評価(プログラム評価の5類型の一つ) |
生み出そうとしているアウトカムの妥当性を問う評価。どのような社会課題を解決しようとしているのか、社会課題の解決、社会のニーズに対応しているかといった点を確認する。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より) |
発展的評価 |
社会イノベーションなど、目的が固定されているというよりも目的自体が変化し、時間軸も予め設定されているというよりも流動的で前進的な対象を評価するための評価のやり方で、そこから得ようとするのは、外部への説明責任というよりも、イノベーションや変化から学習すること。(Patton, Michael Q. (2011), Developmental Evaluation: Applying Complexity Concepts to Enhance Innovation and Use, New York: The Guilford Press より) |
PDCAサイクル |
企業が行う一連の活動を、それぞれPlan-Do-Check-Action(PDCA)という観点から管理するフレームワーク。①Plan:まず目標を設定し、それを具体的な行動計画に落とし込む。②Do:組織構造と役割を決めて人員を配置し、組織構成員の動機づけを図りながら、具体的な行動を指揮・命令する。③Check:途中で成果を測定・確認する。④Action:必要に応じて修正を加える。一連のサイクルが終わったら、反省点を踏まえて再計画へのプロセスへ入り、次期も新たなPDCAサイクルを進める。(グロービス経営大学院『MBA用語集』より一部改変) |
ファシリテーション |
多様な主体が集まって議論やプロジェクトなどを行う際に、参加者の発言や参加を促したり、意見やアイデアを引き出したりしながら相互作用によってプロセスが進むことを支援すること。 |
プログラムのデザインとセオリー評価(プログラム評価の5類型の一つ) |
アウトカムと手段の関係性の妥当性を問う評価。ニーズと現状の把握、アウトカムを明確化した上で変化をもたらすための手段は妥当か、もっと効果的な手段はないかなどを確認する。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より) |
プログラム評価 |
社会調査の方法を活用し、社会的介入プログラムの有効性を体系的に調査し、評価を行うもの。その評価は、プログラムを取り巻く政策的・組織的な文脈を考慮して行われるもので、社会状況を改善するための活動の情報源となるものである。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より) |
プロセス評価(プログラム評価の5類型の一つ) |
実施過程(実施中に何が起きているか)の評価。事業は計画どおり実施されたか、アウトプットは達成されたか、実施体制は適切か、アウトカム達成に影響を与えた阻害・貢献要因は何かなどを確認する。(ロッシ等『プログラム評価の理論と方法―システマティックな対人サービス・政策評価の実践ガイド』より) |
ベースライン・データ |
事業やプログラムなどの介入が行われる前の一定期間に取られたデータ。事業やプログラムなどの介入による変化や効果を計る上で重要である。 |
モニタリング |
プロセスの進捗状況を監督・観察すること。 |
ロジックモデル |
プログラムのための利用可能な資源、計画している活動、達成したいと期待する変化や成果の関わりについての考えを体系的に図式化するもの。(W. K. Kellogg Foundation 2004, Logic Model Development Guide より) |