コラム
ログフレーム
JICAの事業では、PCM(Project Cycle Management)という事業運営の手法が活用されますが、そこでは、PDM(Project Design Matrix)という表形式での事業の要約表が使われます。この手法は一般的に「ロジカル・フレームワーク・アプローチ」と呼ばれ、ロジカル・フレームワークは、略してログフレームと呼ばれます。
ログフレームの一般的な構成
要約 | 指標 | 指標入手手段 | 外部条件 |
上位目標(インパクト)長期的な開発効果 | 上位目標の達成度を測る基準 | 上位目標指標の情報源 | 事業による効果が持続していくための条件 |
事業目標(アウトカム)事業の直接的な便益 | 事業目標の達成度を測る基準 | 事業目標指標の情報源 | 上位目標達成に必要な外部条件 |
アウトプット事業が生み出す財とサービス | アウトプットの産出状況を測る基準 | アウトプット指標の情報源 | 事業目標達成に必要な外部条件 |
活動アウトプットを生み出すための事業の活動 | 投入(インプット)アウトプット産出のための活動に用いられる資源 | アウトプット産出に必要な外部条件,事業実施にあたる前提条件 |
出所:JICA(2016)
ログフレーム(あるいはPDM)では「アウトカム評価」のみではなく、ログフレームをつくること自体が「セオリー評価」の役割を果たし、「アウトプット」の評価で戦略通りに事業が実施されたのかという「プロセス評価」も行います。
このことは意図したアウトカム(社会的インパクト)を達成するためにも大変重要な視点です。
(参考文献)
JICA(2016)『事業評価ハンドブック』JICA