コラム

ベースラインデータとの比較と要因分析

ベースラインデータを収集した場合は、それに対して、事業実施後のデータを用いて分析を行います。分析においては、単にどれだけの違いが発生したということだけではなく、例えば、特定のセグメント別にデータを集計する等することによって、異なるデータ要因を抽出して、どの要因がインパクトの発生に寄与したのか、分析をしてみましょう。

 ベースラインデータを使った前後比較の際、事業によって起きた変化を抽出すること、すなわち事業への「帰属性」が問題になります。これに関して厳密な評価をするならば、インパクト評価(コラム「インパクト評価について」参照)の手法を導入せざるを得ませんが、実際問題として、そこまでの厳格さや専門性を導入するのが困難な場合も多いでしょう。前後比較による変化を記述することができたら、自団体の事業や外部要因の変化に対する「貢献度」を推察し(コラム「インパクト考察の留意点」参照)、それをできるだけ中立な立場で記述することで、事業と事象の変化の関連を指摘するとともに、事業インパクトの過大評価を避けることができるようになります。

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