Social Impact Day 2020

2021年04月01日

セッション1:『SDG Impact〜SDGs達成にむけた社会的インパクトの役割〜』

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スピーカー:
・渋澤健(コモンズ投信株式会社取締役会長、一般財団法人社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ評議員)

モデレーター:
・今田 克司(一般財団法人社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ代表理事、株式会社ブルー・マーブル・ジャパン 代表取締役)
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【セッション・サマリー(開催報告)】

UNDPが開発中のSDGsに関する認証制度であるSDG Impactは、すべての資金がSDGs達成のために使われる世界を実現するために、投資家と企業がSDGsに貢献できる方途とツールを提供することを目指しています。具体的には、プライベート・エクイティ、債権、事業者の3つの投資判断のための基準作りや、認証制度の検討が進められており、2021年中に最終案の確定と制度の仕組みづくりが進んでいく予定です。

投資判断の基準となるのが、SDG Impact Standardです。ポイントは、チェックリストのようなルールベースではなく、ベストプラクティスとして実践の基準を示す、プリンシプルベースであるという点です。中でもSDGsを実践することが企業の存在意義とどう融合されているかが問われ、そこに応えるためにはトップのコミットメントが不可欠となります。

企業が取り組む上では、統合報告書にSDG Impactの4つの構成要素を取り入れるところからスタートすることが推奨されます。SDG Impactに取り組み、自社の財務以外の環境・社会的インパクトをしっかりと表現することで、単純に認証を得るというHowだけでなく、自社が資本市場や社会から評価されて価値が高まるというWhyの観点を持つことが期待されます。ソーシャルセクターにおいても同様で、未来性のある事業に助成・寄付すればこうした成果がある、という可能性を寄付・助成市場で対話できれば、潤沢な活動資金を得ることにつながります。リソースが限られる中では、すべてを完全にやろうとせず、できるところからメジャメントの視点を事業に組み込む習慣をつけていくことが大切です。 

SDG Impactに取り組むことで、世界に日本の取り組みを伝えることができ、さらにプリンシプルベースの要請に核心を抑えて対応していけば、必ず企業価値や事業価値を高めることにつながっていくはずです。

 サマリー執筆:有限会社エコネットワークス 野澤健

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